住宅ローンの延滞リミットは何ヶ月なのか
- 2023/09/22
- 07:00
住宅ローンも当然ながら一定の割合で延滞が発生するので、金融機関もその管理体制をしっかり作っています。そして、延滞の管理体制は、延滞期間で区切っている金融機関が多いです。 ほとんどの金融機関は3ヶ月(短期延滞)と6ヶ月(長期延滞)で区切っています。3ヶ月まではコールセンターの女性がとにかく延滞しているお客様に電話等でアポイントメントを取りにいきます。 ここで解決できれば良いのですが、残念ながら3ヶ...
住宅は投資商品ではありません
- 2023/09/08
- 07:00
最近の不動産投資ブームの風潮からか、住宅を投資商品としてしか考えない人がいらっしゃいます。 しかし、本来の住宅は人がいかに健康で快適な生活を送ることができるかの礎であり、そのために努力している建築家やマンションデベロッパーの人達に大変失礼な話だと思います。 私が住宅金融公庫に入庫した理由は、阪神淡路大震災に遭遇した時に公庫融資住宅は安全性が高かった事実を知り、住宅建築の質を向上することの大切さを...
自然災害に備えるために・・・
- 2023/08/23
- 07:00
これから9月を迎え、台風や大雨などの災害が多い季節を迎えます。兵庫県では、1995年の阪神淡路大震災や自然災害の教訓を活かして、フェニックス共済(兵庫県住宅再建共済制度)が2005年9月からスタートしています。 これは、住宅やマンションの共用部分、家財について、自然災害を受けたときに、一定額の給付金を貰えるというものです。 例えば、住宅であれば年額5000円の負担金を支払うことにより、住宅再建で...
「遅延損害金」の恐ろしさ
- 2023/08/09
- 07:00
遅延損害金は住宅ローンを延滞した時に、延滞した日数分、支払わなければなりません。通常、住宅ローンの遅延損害金は年14.6%とされています。ここで注意しなければならないのは、以前のブログで書いた代位弁済(代弁)されてしまった時です。 代位弁済される前であれば、返済期日が来た金額、例えば200万円延滞していた場合、その金額のみに遅延損害金がかかります。 しかし代位弁済されてしまうと、前回のブログで書いた「...
「期限の利益」とは・・・
- 2023/07/28
- 07:00
返済に苦しくなったり、延滞してしまった時に、必ず目にする文言があります。それは「あなたは期限の利益を喪失したので一括返済を求めます」という、金融機関からの通知です。では実際の所、「期限の利益」とはどういう意味なのでしょうか。 私達が金融機関から20年や35年といった期間で、融資された住宅ローンを返済していけるのは、私達が金融機関に対して「期限の利益」を有しているからです。 つまり、最初の金銭消費貸...
繰上返済のタイミング
- 2023/07/21
- 07:00
繰上返済は当然ながら、借入金額が大きく返済額に占める利息の割合が大きい、初期の段階がタイミングとしては一番有利です。 しかし、ここ数年拡充された住宅ローン減税により、住宅ローン減税が終了する後にした方が良いのではないかというご質問を、頂くようになりました。 では、住宅ローン減税が終了するまで待った方が良いのでしょうか。答えは待たずに、早めに繰上返済する方が確実に効率的です。(但し、金利が0%台の...
マンションを買うと土地は付いてこないのか
- 2023/07/10
- 07:00
当初は一戸建てしか頭になかったお客様が、気に入ったマンションを見つけたときに、この質問を受けることがあります。答えは土地も付いてきます。(但し、土地の持分はマンションの専有面積に比例していて、土地部分と建物部分を分離処分することはできません) 確かに、マンションを購入する時は立派なモデルルームに目を奪われ、しかも契約は1回だけで終わり、最後に司法書士から渡される登記情報(自宅の権利関係を表示した...
マンションで払えるお金の平均額は・・・
- 2023/06/28
- 07:00
日本FP協会が、幅広い年齢層で幅広い年収の方からアンケートをして、「マンションを買うのにどれくらいの金額を出せるか」を聞いた調査があります。そして、そのアンケート結果は3000万円という金額です。 この値段は富裕層だからといって上がるものでもなく、見事に3000万円という数字で一致しています。戸建てでは5000万円ですので、日本人は戸建てのマイホームに、より価値を見いだしているということでしょうか。 関西圏...
ダブルフラットをご存知ですか
- 2023/06/21
- 07:00
名前だけ聞くとイメージが浮かびませんが、要はフラット35とフラット20を組み合わせ、返済額を調整しましょうという趣旨の商品です。 例えば、借り入れ年齢が遅くなり、完済時年齢が定年年齢を超過してしまう場合、フラット35だけですと完済時まで一定の返済額で定年後が苦しくなることが想定されます。(退職金は繰上返済しないと想定) しかし、これにフラット20を組み合わせ、当初から定年時まではフラット20とフ...
離婚すると住宅ローンはどうなるのか
- 2023/06/07
- 07:00
銀行の住宅ローンや機構のフラットの場合、「自ら居住義務」がありますので、ローンを借りている人はその物件に住まなければなりません。しかし、離婚してしまうとこの形態が崩れてしまうため、銀行への申請が必要になります。 ご主人のみの借入で、奥様が専業主婦の場合、奥様がローンを引き受ける訳にはいきませんので、基本的にはご主人が自宅に住んで、ローンを払い続ける必要があります。この場合は、特に申請は必要ありま...
浮いた金利で保障の充実を
- 2023/05/24
- 07:00
現在の低金利で、金利部分だけに目がいってしまい、肝心の大金を借りるという意識が希薄になってしまっていると、感じるのは私だけでしょうか。 確かに、有利な条件で借りることが出来れば、その分毎月の返済額を減らすことが出来ます。では、その減らした金額の使い道まで考えたことがあるでしょうか。 人間というのは弱い生き物で、その分を確実に貯蓄したりするのは、よほどの強い意志がなければまず不可能で、結局は返済額...
二世帯住宅の有効活用(取得編)
- 2023/05/10
- 07:00
今回は区分登記した完全分離型の二世帯住宅について、取得する場合のメリットについて考えてみたいと思います。 例えば、240㎡の自宅を新築し、親世帯と子世帯が120㎡ずつ区分登記した場合です。この場合、まず新築住宅の固定資産税の軽減措置として、120㎡までの固定資産税額が1/2になります。 区分登記していなければ、240㎡の内120㎡までしか軽減されませんが、区分登記していれば、それぞれに軽減措置を受けられます。(...
GW明けに注意したい税金の納付書
- 2023/04/26
- 07:00
もうすぐGWがスタートします。今年は最大9連休ということもあって、旅行などにお出かけになる方も多いのではないでしょうか。 このような時に水を差すようで恐縮ですが、GW明けに固定資産税(都市計画税含む)と自動車税の納付書が届くというのは皆様ご存知でしょうか。 固定資産税(都市計画税含む)は自宅を所有している人が、土地と建物の評価額を納税しなければならず、評価額が高い都心部や所有面積が大きいほど高く...
二世帯住宅の有効活用(相続編)
- 2023/04/19
- 07:00
高齢化社会の進展により、今後も増えそうな二世帯住宅ですが、現在は親世帯と子世帯の完全分離型が人気になっているようです。 もともとお互いのプライバシーを尊重したい世帯にとって、完全分離型の需要は高かったのですが、敷地の評価を330㎡まで80%引き下げられる「小規模宅地の特例」が、完全分離型の二世帯住宅を認めていませんでした。 しかし、平成26年1月1日以後に開始する相続からは、完全分離型の二世帯住宅も「小...
余分なカード信用枠に注意
- 2023/04/10
- 07:00
最近はポイント制度などが普及して、クレジットカードの保有率も高まっています。しかし、このクレジットカードの保有が住宅ローンを組むときの、思わぬ落とし穴になることもあります。 通常、どのクレジットカードでも利用限度枠が設定されています。この枠は当初は小さいのですが、クレジットカードの利用期間が長くなるにつれて上昇し、簡単に年間200万円程度まで上昇します。 ここで、住宅ローンを組もうと考えた場合に注...
新築マンションの驚くほどの省エネ設計
- 2023/03/29
- 07:00
最近、知人の新築マンションに出かける機会があったのですが、そのマンションの共用部分の省エネ管理には驚かされました。 まず当然ながら、電気関係は全てLED(発光ダイオード)を利用しており、耐久性や省エネは抜群です。 また、マンション全体が空調管理されているらしいのですが、暖房であれば暑すぎず、冷房であれば寒すぎない設定になっているとのことです。 さらに夜間になると、空調設備は省エネモードに変わり、ほ...
団体信用生命保険で悩む質問
- 2023/03/22
- 07:00
住宅ローンを組むときには、フラットを除いて、申込人が死亡や障害等になった場合に保険金が支払われ、住宅ローン債務がなくなる、団体信用生命保険(団信)に加入することが必須条件となります。しかし、申込人全てが今まで健康であったとは限りません。 このような時に、団信加入は大丈夫ですかと質問されることが多いのですが、これだけは引き受ける保険会社の判断になってしまうため、明確な回答ができず、私自身も申し訳あ...
2023年4月のソニー銀行金利と今後の見通し
- 2023/03/16
- 07:00
銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、4月の基準金利は固定金利3年以外は金利が低下しました。 まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、4月の他行の金利でも同様だと思います。 なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で...
震災での2重ローンを回避するには・・・
- 2023/03/08
- 07:00
あと数日で3月11日がやって来ます。地震大国である日本においては、今後も大規模な災害が起こる可能性は常に頭に入れておくことが重要です。 そして、住宅ローン利用時の注意点として、自宅が「全壊」しても住宅ローンが残ってしまうという問題があります。 このような場合、住宅を新築しようとしても、前の住宅ローンと併せての2重ローンとなってしまうため、復興が進みにくい要因となります。 地震保険でカバーしたい所です...
2023年3月のフラット35
- 2023/03/01
- 12:00
3月1日に住宅金融支援機構から3月のフラットの金利が発表されました。【フラット35】の融資率9割以下で返済期間21年以上の最低金利は、前月比0.08%上昇の年1.96%(団信あり)となりました。(団信なしは-0.2%) この最低金利は、手数料定率方式のモーゲージバンク(フラット専門機関)が多いため、融資手数料は高くなるものの、ライフプランが変わりやすいファミリー世帯には特にお勧めしたいと思います。 また、仮に2%...
2023年3月の住宅ローン金利と今後の見通し
- 2023/03/01
- 07:00
まず変動金利ですが、これは据え置きとなりました。変動金利は短期金利に連動するため、12月20日の金融緩和の修正は影響ありません。 日銀は、2%の物価上昇率を達成するまでは基本的に「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する考えですが、1月18日に公表した最新の政策委員の見通しでは、物価上昇率が22年度は+3.0~+3.0%、23年度は+1.6~+1.8%、24年度は+1.8~+1.9%となっており、23年度以降に物価上昇率が再度低...
タワーマンションの注意点(維持費面)
- 2023/02/22
- 07:00
タワーマンションの注意点の最終回です。今回は購入した物件の維持費の観点からです。タワーマンションは低層階と上層階ではだいたい4倍くらいの価格の開きがあります。 しかし、一度気に入ったタワーマンションなのだからということで、自分達の予算だけ考えて低層階の広めの物件を取得する人もいらっしゃいます。結構、値段だけ考えて、こういう物件に人気が集中することもあります。 これで住宅ローンの負担を軽減できたと...
2023年3月のソニー銀行金利と今後の見通し
- 2023/02/16
- 07:00
銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、3月の基準金利は固定金利の全期間が低下しました。 まず変動金利ですが、これは日銀が「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、3月の他行の金利でも同様だと思います。 なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定としその一定の金額の範囲内で、元...
タワーマンションで困ること(新聞配達)
- 2023/02/08
- 07:00
今回も前回の記事の続編です。今回は新聞配達についてです。タワーマンションにしろ、普通のマンションにしろ、最近はセキュリティを重視しているためか、入口がオートロックになっているマンションでは、新聞配達の人が中に入れないマンションが多いようです。 新聞はやはり、出勤前に見ておきたいので、これを取りに行くために1階のポストまで降りて、また上がってというのがなかなか苦痛に感じる人も多いようです。 しかし...
2023年2月のフラット35
- 2023/02/01
- 12:00
2月1日に住宅金融支援機構から2月のフラットの金利が発表されました。【フラット35】の融資率9割以下で返済期間21年以上の最低金利は、前月比0.20%上昇の年1.88%(団信あり)となりました。(団信なしは-0.2%) この最低金利は、手数料定率方式のモーゲージバンク(フラット専門機関)が多いため、融資手数料は高くなるものの、ライフプランが変わりやすいファミリー世帯には特にお勧めしたいと思います。 また、仮に2%...